みちともブログ

エンジニア歴15年、教師歴17年、そして3度目の人生に挑戦する物によるITの趣味・資格・進路などのブログです。

自分で作れる自動制御の模型電車~100均電車を使った工作アイデア~

f:id:michitomo2019:20200209175742j:plain

 小学校では、今年からプログラミング教育が必修化されます。

 そこで重要になるのが、「子供たちにどのようにして、プログラミングに興味をもたせることができるか?」です。

 また、夏休みの自由研究でも、「いかに子供たちにやる気を起こさせるか」、多くの保護者が苦労されていると思います。

 今回は、そのような悩みを解決するヒントをご紹介します。

 先日、家の片づけをしていたら、子供が遊んだゴジラのフィギュアや電車のおもちゃが出てきて、昔を思い出しました。

 ゴジラ映画では、多くのものが壊されます。特に、人の乗った電車が無残に破壊されるシーン、印象に残っていませんか?子供たちは、よく、ゴジラ映画のシーンをおもちゃを使って再現して遊んでいました。

 ところで、高価な模型電車を買わなくとも、ちょっとした改造で、ゴジラのフィギュアや電車のおもちゃで一味違った遊びができるのをご存じですか?

 今回は、個人でもできる、ICT(情報通信技術)を活用したおもちゃの改造をご紹介します。

 子供たちも、きっと面白がると思います。

 

え!小学校でプログラミング?

 

 

プチ電車シリーズ

f:id:michitomo2019:20200209155529j:plain

 さて、ダイソーの「プチ電車シリーズ」を知っていますか?

 100均商品ですが、プラレールと同じように遊ぶことができる商品です。

 最初に見た時、細部までこだわって作られていて、「え!これが百円!!」と思いました。

 1車両100円で、1編成3両でたった(300円+消費税)です。

 プラレールの車両のなんと約1/5の価格ですよ。

 とても安いので、思い切っていろんなことを試すことができます。

 使った電車は山手線です。

色合いが本物みたいだ!

電車を使った撮影

 難しいことはさておき、実際に作った電車を使った様子を紹介します。連続写真でご覧ください。

 こんなことができるんですよ。

 電車のスイッチは操作していません。電車の進行・停止は、すべて自動で動いています。

 

f:id:michitomo2019:20200209155548j:plain

線路上にゴジラを置きました。

f:id:michitomo2019:20200209155556j:plain

この距離では、電車はまだ停止しません。

f:id:michitomo2019:20200209155604j:plain

まだ、近づきます。

f:id:michitomo2019:20200209181336j:plain

電車が自動停止しました。

f:id:michitomo2019:20200209181636j:plain

停止したときのゴジラと電車の距離

f:id:michitomo2019:20200209155645j:plain

ゴジラが移動すると、電車は進み始めます。

f:id:michitomo2019:20200209155653j:plain

障害物がないので、通常の速度で進みます。

どうして、自動で動くの?

 自動制御の電車のしくみ

 この電車の制御機能を、測距モジュール、PICマイコン、FETのわずか3つの部品で作りました。

 電車の制御は、下図の①→②→③の順に行われます。

f:id:michitomo2019:20200208194617j:plain

それでは、それぞれの部品がどのように機能するのか説明しますね。

測距モジュール

 目の役割をします。

 測距モジュールは、赤外線を出して、反射してきた光の量で障害物との距離を測って電圧を出力します。

 障害物が遠くにあると電圧が低く、近いと高くなります。

PICマイコン

 頭の役割をします。

 測距モジュールからの電圧から距離を判断して、FETのモーターの電源を入り・切りする電気信号を出します。

 電圧が低い(障害物が遠い)とモーターの電源を入れる、また、電圧が高い(障害物が近い)とモーターの電源を切るようにプログラムしました。

FET(電界効果型トランジスタ)

 手と電気のスイッチの役割をします。

 電気信号に従って、モーターの電源を入・切します。

しくみはわかったけど、どうやって作るの?

 

自動制御の電車製作ノウハウ

 実際にどのように作ったか説明します。

極小電子回路

f:id:michitomo2019:20200208173649j:plain

 車両内のわずかな空間に、距離を測ってモーターの電源を入・切する制御回路を納めました。

 この電車の改造で一番難しい部分でした。

 とにかく電車の空間がとても小さいので、表裏に部品を搭載(両面実装)して回路をできるだけ小さくするように知恵を絞りました。

 何度も電子回路を作り直し、最終的に写真のような回路を作って電車の中に収めました。

電池、FET、モーターの省スペース接続

f:id:michitomo2019:20200208173658j:plain

 元々の電車が、電源のマイナス端子とモーターの端子が金属板で直接接続されていて、スイッチの役割をするFETをつなぐ場所がありませんでした。

 金属板を切断して作ったそのわずかな空間を利用してFETと接続しました(図の青丸部分)。

小型軽量の電子回路電源(+5V

f:id:michitomo2019:20200208173704j:plain

 電子回路のために、約+5Vの電源が必要でした。

 しかし、約+5Vを単三乾電池で作ろうとすると電池4本が必要です。

 電車には、電池4本は乗りません。

 最初、LR44ボタン電池(+1.5V)を4個直列にしたものを使ってみました。しかし、電流が不足して電子回路が誤動作しました。

 次に試したのが、006Pアルカリ電池(+9V)でした。電流は十分でしたが、とても重くて、電車がすぐに動かなくなってしまいました。

 そこで、大容量電気二重層コンデンサという部品に充電して電源としました。

 乾電池より長持ちしませんが、単3電池を使う場合に比べて、体積で約1/4、重量で1/5で実現しました。

 +5VのACアダプタを利用した約1分の充電で遊ぶことができました。

 

測距モジュールを車両内に収納

f:id:michitomo2019:20200208173708j:plain



 測距モジュールが車両から出ていては、いかにも付け加えました感が出て、とても格好悪いと思いました。

 そこで、測距モジュールや車両内部の突起部分を最大限削り、さらに、車両の全面フロント部分をくり抜いて、目立たないように測距モジュールを納めました。

 どうですか、改造が目立たないでしょう。

で、いくらかかったの? 高いんじゃないの?

 

材料

 使った主な材料と費用を紹介します。

 プチ電車(3両)                 計   330円

 電子回路 

  測距モジュール(シャープ) GP2Y0A21YK    450円

  PICマイコン PIC12F629           100円

  電気二重層コンデンサー25F2.5V(同等品) 2個 1000円

  NchパワーMOSFET IRLU3410PBF     80円

  その他 雑部品                     170円

                          計  1800円

    ※電子部品は、秋月電子通商のWEBサイトから購入しました。

                          合計 2130円

まあ、まあの値段だね。

まとめ

 百均電車を使った自動制御の電車について、実際の動作、しくみ、作るノウハウ、材料を紹介しました。

 電車はそのものは安かったのですが、追加した電子部品のほうは、少々高くなってしまいました。

 それでも、全自動の電車が高価な模型電車を買うより安くできて、かつ、勉強にも役立つのであれば、まだ、経済的ではないでしょうか?

 最後に、ICT技術はパソコン、スマホ、高価な家電製品の中だけでなく、個人で身の回りのものに利用することができます。

 ためしてみてはいかがでしょうか?