みちともブログ

一部上場企業でシステムエンジニアとして情報社会の第一線で15年間働き、さらにその後17年間高校教師として教育現場の最前線で子供たちの教育にあたって、さまざまな経験を積みました。社会人経験者教員としての経験をもとに、みんなの暮らしや教育の課題・悩みを解決する方法を紹介します。

プログラミング教育のためのアイデア:ぶつからない模型電車を作りました。子供に人気がありました。

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 小学校では、今年からプログラミング教育が必修になります。

 そこで重要になるのが、「子供たちにどのようにして、プログラミングに興味をもたせることができるか?」です。

 また、夏休みの自由工作でも、「いかに子供たちにやる気を起こさせるか」、多くの保護者が苦労されていると思います。

 今回は、子供たちがプログラミングや自由工作に興味を持つようになるためのアイデアをご紹介します。

 ところで、先日、家の片づけをしていたら、子供が遊んだゴジラや電車のおもちゃが出てきて、昔のことを思い出しました。

 ゴジラ映画では、多くのものが破壊されます。特に、人の乗った電車が無残に壊されるシーン、印象に残っていませんか?子供たちは、よく、ゴジラ映画のシーンをおもちゃを使って再現して遊んでいました。

 でも、高い模型電車を買わなくとも、ちょっとした工夫で、ゴジラのフィギュアや電車のおもちゃで一味違った遊びができるんです、

 子供たちも、きっと面白がると思います。 

 

え!小学校でプログラミング?

 

 

プチ電車シリーズを教材として使いました。

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 さて、ダイソーの「プチ電車シリーズ」を知っていますか?

 結構、100均好きには有名ですよ。

 100均商品ですが、プラレールと同じように遊ぶことができる商品です。

 最初に見た時、細部までこだわって作られていて、「え!これが百円!!」と思いました。

 1車両100円で、1編成3両でたった(300円+消費税)です。

 プラレールの車両のなんと約1/5の価格ですよ。

 とても安いので、思い切っていろんなことを試すことができます。

 私の100均おすすめ商品の一つです。

 使った電車は山手線です。

色合いが本物みたいだ!

作った電車(教材)で動画を撮影しました。

 難しいことはさておき、実際に作った電車を使った様子を紹介します。連続写真でご覧ください。

 こんなことができるんですよ。

 電車のスイッチは操作していません。電車の進行・停止は、すべて自動で動いています。

 

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線路上にゴジラを置きました。

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この距離では、電車はまだ停止しません。

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まだ、近づきます。

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電車が自動停止しました。

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停止したときのゴジラと電車の距離

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ゴジラが移動すると、電車は進み始めます。

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障害物がないので、通常の速度で進みます。

どうして、自動で動くの?

この電車の「障害物があると自動で止まり、障害がなくなると発進する機能」を、測距モジュール、PICマイコン、FETのわずか3つの部品で作りました。

 電車の制御は、下図の①→②→③の順に行われます。

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それでは、それぞれの部品がどのように機能するのか説明しますね。

測距モジュールは、目の役割をします。

 測距モジュールは、赤外線を出して、反射してきた光の量で障害物との距離を測って電圧を出力します。

 障害物が遠くにあると電圧が低く、近いと高くなります。

PICマイコンは、頭の役割をします。

 測距モジュールからの電圧から距離を判断して、FETのモーターの電源を入り・切りする電気信号を出します。

 電圧が低い(障害物が遠い)とモーターの電源を入れる、また、電圧が高い(障害物が近い)とモーターの電源を切るようにプログラムしました。

FET(電界効果型トランジスタ)は、手と電気のスイッチの役割をします。

 電気信号に従って、モーターの電源を入・切します。

しくみはわかったけど、どうやって作るの?

 

とにかく小さく作ることが大変でした。

 実際にどのように作ったか、おおよそを説明します。

電子回路は裏表に部品をつけて、できるだけ小さくなるようにしました。

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 車両内のわずかな空間に、距離を測ってモーターの電源を入・切する制御回路を納めました。

 この電車の改造で一番難しい部分でした。

 とにかく電車の空間がとても小さいので、表裏に部品を搭載(両面実装)して回路をできるだけ小さくするように知恵を絞りました。

 何度も電子回路を作り直し、最終的に写真のような回路を作って電車の中に収めました。

電池、FET、モーターの接続は、わずかなすき間を利用しました。

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 元々の電車が、電源のマイナス端子とモーターの端子が金属板で直接接続されていて、スイッチの役割をするFETをつなぐ場所がありませんでした。

 金属板を切断して作ったそのわずかなすき間を利用してFETと接続しました(図の青丸部分)。

電子回路の電源に、大容量電気二重層コンデンサを使いました。

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 電子回路のために、約+5Vの電源が必要でした。

 しかし、約+5Vを単三乾電池で作ろうとすると電池4本が必要です。

 電車に、単三電池4本は乗りません。

 最初、LR44ボタン電池(+1.5V)を4個直列にしたものを使ってみました。しかし、電流が不足して電子回路が誤動作しました。

 次に試したのが、006Pアルカリ電池(+9V)でした。電流は十分でしたが、とても重くて、電車がすぐに動かなくなってしまいました。

 そこで、大容量電気二重層コンデンサという部品に充電して電源としました。

 乾電池よりは長持ちしませんが、単3電池を使う場合に比べて、体積で約1/4、重量で1/5で電源をつくりました。

 +5VのACアダプタを利用した約1分の充電で十分遊ぶことができました。

 

車両内をくり抜いて、測距モジュールを入れました。

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 測距モジュールが車両から出ていては、いかにも付け加えました感が出て、とても格好悪いと思いました。

 そこで、測距モジュールや車両内部の突起部分を最大限削り、さらに、車両の全面フロント部分をくり抜いて、目立たないように測距モジュールを納めました。

 どうですか、改造が目立たないでしょう。

で、いくらかかったの? 高いんじゃないの?

 

費用は市販の教材より格安で出来ました。

 使った主な材料と費用を紹介します。

 プチ電車(3両)                 計   330円

 電子回路 

  測距モジュール(シャープ) GP2Y0A21YK    450円

  PICマイコン PIC12F629           100円

  電気二重層コンデンサー25F2.5V(同等品) 2個 1000円

  NchパワーMOSFET IRLU3410PBF     80円

  その他 雑部品                     170円

                          計  1800円

    ※電子部品は、秋月電子通商のWEBサイトから購入しました。

                          合計 2130円

まあ、まあの値段だね。

 ちなみに、市販のロボットなどの動くプログラミング教材は、いろんなことができますがその分はるかに効果になります。

 参考に、教材一覧のサイトをご紹介します。比較して見てください。

miraino-manabi.jp

子供に人気がありました。子供に興味を持たせるのに最適です。

 この電車のプロトタイプで地域の子供に遊ばせたのですが、とても人気を集めました。

 自由に動き回る自動車と違って、決められたわずかなスペースでも操作を確かめることができ、しかもゴジラ映画のように遊べるので子供たちはとても楽しんでいました。

 

まとめ

 子供たちがプログラミングや自由工作に興味を持つようになるためのアイデアをご紹介しました。 

 このぶつからない電車(教材)は、安価で、しかも、プログラミングによって、さまざまな動作をさせることができます。

 高価な教材を購入しなくても、ほんの少しの工夫で、子供たちにプログラミングや自由工作に興味をもたせることができます。

 ためしてみてはいかがでしょう。

 

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